こんにちは。
ローコストで暖かい家を建てられる。
このセールストークに惹かれて、「ゆきだるまのお家」にお願いしました。
暖かい家にするためには、熱を逃がさない・冷たい外気の影響を受けないことが大事です。
つまり、断熱性能が高いことがポイント。
「ゆきだるまのお家」の断熱性能は、断熱工法(W断熱)と窓(Low-Eガラス+樹脂サッシ)が柱でした。
で、実際にQ値 0.96w/㎡Kとなったのです。
そういうわけで、建物がしっかりしていることは、納得しました。
では、暖房の熱源はどうなるのか。
入居後の生活もローコストに抑えていきたいです。
そしたら、さすが「ゆきだるまのお家」です。
ちゃんと仕掛けがありました。
熱源と空気の流れ(換気システム)がポイントだったのです。
熱源は、暖房器具。そして、太陽の光。
暖房器具について
「ゆきだるまのお家」シリーズでは、灯油・ガス・オール電化のいずれの暖房も選べました。
特殊なお願いをしない限り、追加料金はなかったです。
ちなみに我が家では、暖房は灯油ストーブを選択しています。
なので、灯油による暖房を紹介しますね。
セミセントラル方式の灯油FFストーブ
「ゆきだるまのお家」で採用されているのは、セミセントラル方式の灯油FFストーブでした。
セントラル方式の暖房とは、ひとつの熱源(ストーブなど)から、各部屋に温水パイプなどを通して熱を送る暖房ですね。
家中のあちこちに白いパネルがあって、それが全部温かくなる、アレです。
熱源になるストーブのスイッチを入れたら、基本的には、切らない限りずっと熱を送り続けます。
もちろん各部屋の温度は、ヒーターのパネルで調整できます。
ただし熱さを低く設定しても、熱源からの熱供給は止まらないので、コストはかかり続けるわけですね。
以前住んでいた実家がコレでした。
でも、「ゆきだるまのお家」の暖房は、「セミ」セントラル、です。
つまり、こうです。
「自動運転」の設定をしておけば、室温が設定まで上がったら、熱源のストーブの運転は完全に止まります。
で、また寒くなれば、またストーブは自動点火して、熱を送り始めます。
そしてこれが肝なのですが、「ゆきだるまのお家」は、暖かくなってしまえば、なかなか冷めません。
高断熱の効果が、ここに出るのですね。
結果として、暖房費用の節約につながるというわけです。
ガスや電気の場合も、燃料が異なるだけで、暖房の方法は同じだそうですよ。
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そうそう、これは余談です。
なぜ、暖房の熱源を灯油にしたのか、です。
契約した2018年当時は、電力自由化がまだ普及段階で、電気は高くつくイメージでした。
その年によって上下はあるものの、灯油代の方が安いと考えたのです。
ところが、引っ越し後の2019年は灯油がどーんと値上がりした年でしたし、電気は会社を乗り換えたので(ほくでん→楽天でんき)、ずいぶんと安くなりました。
なので、灯油ストーブの設定を低くして、ときどきエアコンも併用しています。
未来を予測するのは、なかなか難しいものです。
窓から差し込む太陽の光も
「ゆきだるまのお家」では、なんとストーブによる暖房だけでなく、太陽の光も、熱源として利用しています。
お天道様、暖かいですもんね。
そして特に、冬の太陽は貴重です。
- 南~西側に大きな窓を設置して、太陽の光から熱量を部屋に取り入れるようにする。
- その一方で、北側の窓は小さくして、暖かさが逃げないように工夫する。
我が家では、1階には掃き出し窓など大きな窓はつけなかったものの(好みの問題で)、日が差し込む側にはいくつも窓があります。
最初の冬は、そこから差し込む日差しはポカポカで、気持ちがよかったですね。
2階の2部屋は、いずれも南西側に大きな窓がついています。
日中はカーテンを開けておけば、パネルヒーターの温度設定は低くても、ふんわりと暖かでした。
換気システム
ストーブを使ったセミセントラル暖房や、太陽の熱も利用して、コストをかけないで家を暖めることはわかりました。
問題は、換気です。
暖めた空気は逃がしたくないから、高気密がいいです。
でも、換気しなければ、空気が汚れますよね。
化学物質の滞留も心配だし、においもこもります。
空気がよどむと、結露が発生しやすくなったり、頭痛を誘発することもあると聞きます。
何とかして、暖かさはそのまま残して、空気だけ入れ替えたいと思うわけです。
第1種・第2種・第3種換気システム
換気システムは、大きく分けて3つあります。
これは、2007年の建築基準法改正定められたもので、戸建て住宅には、いずれかを採用することになっているのです。
付け加えると、
- ・機械式の換気設備(24時間換気システムなど)で、確実に換気できること
- ・1時間で室内の半分以上の空気を入れ替えること
こんな要件も定められています。
ホルムアルデヒドの滞留問題や、シックハウス症候群、カビも原因になる肺炎・・・
家の環境にまつわる健康被害や病気、いろいろありますもんね。
では、換気システムについて、簡単にご紹介しますね。
第1種換気
機械で完全制御された換気システム・ファンで、吸気と排気をセットで行う方法。
吸気口からダクトを各部屋につないで、そこから吸い上げた空気を排気口に流します。
吸気・排気ともに自動で行うので、確実で安定した換気管理(空気の入れ替え)ができるのがメリットです。
でも、機械制御のための電気代や、ダクトなど部品のメンテナンス代など、費用がかかります。
第2種換気
吸気はファンで機械制御し、排気口から自然に排気する方法。
病院のクリーンルームや手術室でも、よく採用されているのがこれです。
吸気管理を機械で行う過程で、空気圧の管理ができるのが特長ですね。
高気圧を保てるので、清浄されていない外気を入れないでおくことができます。
ただ、外気と共に取り込んだ湿気については、自然排気のためにうまく室外にだせず、室内に溜まってしまいやすい。
そのため、住宅というよりは、病院や食品加工場など、用途を限定した場所向けだそうです。
第3種換気
吸気を機械管理で行う第2種管理とは逆で、排気のみ機械的に行う方法。
建物の数か所に取り付けた換気扇から排気されます。
吸気は、各部屋に取り付けた吸気口からの自然吸気。
大がかりな機械やシステムは必要なく、24時間換気を行うためには、最も安価でシンプルな方法です。
ちなみに、ゆきだるまのお家は、第1種換気システムを採用しています。
換気したら、冷たい空気は入らない?
「ゆきだるまのお家」では、吸気・排気ともに機械制御の第1種換気システムです。
ただし、単に吸排気を機械制御するだけだと、冷たい外気がそのまま入ってきてしまいます。
真冬ともなれば、マイナス気温の世界ですから、大変です。
北海道の中では、札幌は温暖・少雪地域に近い場所にありますが、それでもマイナス10度はザラです。
せっかく部屋の中を暖めても、断熱性能を高めても、冷たい空気を直接入れては意味がありません。
そこで、「ゆきだるまのお家」では、熱交換換気システムを採用しているのです。
熱交換換気システム
空気は入れ替えるけど、暖かい空気(夏は冷やした空気)は、室内に留め置くという、換気システムです。
特殊なフィルター・カセットを天井裏に設置して、ダクトから流れる空気がそこを経緯するときに、熱を回収するそうです。
冷たい外気は、室温に近い気温にしてから、室内へ。
これにより、暖房効率が良くなるというわけです。
ただ、デメリットもあります。
熱交換換気システムを稼働するための電気代は、月に数百円。
この費用は良いとしても、それ以外にもあるのです。
フィルター交換は、2~3年が目安。
ダクトの交換など機械そのもののメンテナンスも、いずれは必要になるでしょう。
暖房も、換気も、生活をローコストにする工夫が
建物自体がローコストで完成するし、断熱性能も高い。
加えて、実際に生活していくなかでも、暖房費が抑えられるのは魅力です。
しかも、我慢するのではなく、暖かくして過ごしても、暖房費は安い。
それを実現する仕掛けとして、考えられていたのはこれでした。
- 暖房システム(セミセントラル方式FFストーブ)
- 無料の太陽光の熱利用
- 熱交換換気システム
実際に暮らし始めて、冬を越した感想としては、
今のところ、満足です。
もちろん、建物の築年数や広さ、住む地域も違うので、単純な比較はできません。
でも、金額そのものだけを見ると、灯油代は半額以下(1~2月頃)になりました。
建物が違えば、こんなに差が出るのかと驚いたのが、正直なところです。
コメントや体験談などお願いします
藤城建設さんの雪だるまのお家か平屋製作所のお家建ててみたくなりました。安心しました、平屋フトミノのヒラヤ18坪参考にしたいです。2階建もいいね、年だから階段やめた方がいいかなぁ⁉️
ありがとうございます!全然更新していないサイトでしたが、少しでもお役に立てるなら、また書いてみようかな・・・と。平屋で建てられるなら、その方が暖房効率はいいだろうと実感しています。