こんにちは。
ローコストだけど、高断熱の家を建てたい。
そう思ってお願いした藤城建設の「ゆきだるまのお家」では、Q値 0.96w/㎡K でした。
担当設計士さんの説明だと、「ゆきだるまのお家」の標準性能がQ値1.0w/㎡K仕様なんだそうです。
ちなみに、国が定める次世代省エネルギー基準の地域区分では、こうです。
北海道の場合、Q値の目安は1.6以下
※参考:ホームズ君よくわかる省エネ・・・現在は、Q値より簡便なUa値が基準となっています。
もちろんQ値だけが全てではありませんが、私自身は、参考にしました。
では。
具体的にどんな断熱方法なのでしょう。
大きく二つのポイントがありましたので、ご紹介します。
断熱工法と、窓の話です。
ポイント①:戸建て住宅の一般的な断熱方法は、外断熱、内断熱(充填断熱)、そしてダブル断熱
外断熱
外断熱とは、建物に服を着せるように、断熱材で覆う方法です。
建物の柱など構造物の外側全体を断熱材で包み込むことで、外気や太陽の熱などからの影響を抑えるやり方ですね。
直接的に、暑さ・寒さを遮ることができます。
昔の家では、ポットに綿帽子をかぶせて、中のお湯が冷めないようにしましたよね。
そんなイメージです。
メリット
建物をすっぽりと包むので、断熱材が途切れず、高い気密性も期待できます。
その結果、熱損失を抑える効果が高いので、結露が起こりにくい。
結露と湿気による柱や壁のカビ・腐食も抑えられる、というわけです。
デメリット
イイこといっぱいの外断熱ですが、デメリットもあります。
まず外側を覆う必要がありますから、耐久性の高さが必須です。
それに耐えられる外装材は限られます。
しかも、外側ぐるりに施工するので手間がかかり、コスト高になりやすいそうですね。
内断熱(充填断熱)
内壁と外壁の間に、断熱材を挟み込む方法です。
ボードやシート状のものや、発泡剤を吹き込んで固めるタイプのものなど、使われる断熱材は様々です。
メリット
それほど寒さの厳しくない南国も含め、全国的に一般的な工法です。
従って、施工例も多い。
その結果、安価なものから高機能なものまで、選択肢の幅が広いです。
工事の職人さんも、確保しやすいそうですね。
デメリット
柱と柱の間、外壁と内壁の間、合間合間に断熱材を入れるので、どうしてもすき間ができやすいです。
また、そもそも柱は、断熱材ではありませんから、その部分は断熱されていないことになります(極端な話ですが)。
つまり、建物を切れ目なく包むというわけにはいかず、外断熱よりは効果は劣ります。
費用は安くできるけど、断熱効果には限界があるということですね。
W断熱
これは、言葉通りの方法です。
構造体の外側を断熱材で包みつつ、内壁と外壁の間にも断熱材を入れます。
メリット
資材をうまく組み合わせれば、高断熱を実現しても、結果として費用を抑えることができます。
つまり外断熱の素材はランクを落としても、内断熱で補えるというわけです。
デメリット
費用は抑えられますが、外断熱を使う以上は、激安とはなりません。
内断熱のみより、高額になります。
ちなみにW断熱には、外張り断熱+内断熱(充填断熱)や、内断熱(充填断熱)+内壁を断熱するなんて方法もあります。
ゆきだるまのお家は、「W断熱」
ゆきだるまのお家で採用しているのは、W断熱です。
これが「ローコストで高断熱」の理由のひとつでしょう。
ちなみに我が家では、こんな断熱材でした。
- ・内断熱:高性能グラスウール(105)
- ・外断熱:FP板(高性能発砲ウレタンボード60)
- ・床:高性能グラスウール(厚さの違うものを抱き合わせ105+50)
断熱材については、モデルハウスで実物を見せてもらえました。
写真を撮らなかったことを後悔していますが、科学館に置いてあるような、ちゃんとした模型でしたっけ。
ポイント②:窓も、断熱の主役
壁や床などの断熱材に気を使っても、窓を忘れていては、断熱性能は一気にガタ落ちです。
何しろ、冬の暖房時には、室内から逃げ出す熱の約5割が開口部(窓など)から、という調査結果もあるのです。
これは、担当設計士さんに聞いた話です。
ひと昔前に一般的だった引き違い窓は、ごく普通の壁と比べても、1/10くらいしか断熱性能がない場合もあるそうです。
しかもこれは、別に珍しい話ではないのですって。
確かに、子供のころに住んでいた実家や、古い公民館。
窓の側によると、真冬にはぞくっとするくらい寒かったものです。
ガラスには、薄っすら氷が張っていたこともありました。
でも、新しい家では、窓と壁の断熱性能の差を小さくしたい。
断熱できる窓は、どんなものか。
気にするべきは、サッシとガラスです。
樹脂サッシ
窓ガラスをはめて居る枠の部分、サッシです。
たとえば、こういうものです。
実は以前住んでいた貸家では、アルミサッシの窓しかありませんでした。
寒暖差のある季節には、サッシに水滴がびっしりついていたものです。
このアルミサッシ、断熱性能としては、最もランクが下なのです。
断熱性能の低い順に並べると、
・アルミサッシ
・アルミ樹脂複合サッシ
・樹脂サッシ
・木製サッシ
こうなります。
アルミサッシは、樹脂や木材と比べて格段に熱を通しやすい(断熱できない)素材です。
しかし価格が安く、耐久性があるので、戦後日本で爆発的に広まったそうですね。
とは言え、結露しやすく、周囲の壁紙をカビさせ、そこから健康被害が起こるリスクも怖いです。
ちなみに欧州や米国の約半分の州では、アルミサッシの使用を認めていません。
サッシは「樹脂」。
断熱性能を求めるなら、これは必要だろうと思います。
木製も惹かれましたが、私が調べた範囲では、樹脂サッシより高額になりがちでした。
複合ガラス
北海道では、元々「窓のガラスは2枚」が一般的ですよね。
2重窓で、内側・外側のガラスをそれぞれ別々に開け閉めできるもの。
子どもの頃の実家や、以前住んでいた貸家がこのタイプでした。
でも最近は、もっと進化しているのですね。
複層ガラス
これが、窓の断熱性能を高めるカギです。
複層ガラスの窓では、2枚のガラスを重ねたものを1枚のガラス窓として使われます。
保温性の高い2重グラスや魔法瓶、あのイメージです。
中身は熱い&冷たい、でも外側は常温ですよね。
この感じです。
ガラスとガラスの間には、真空だったり、アルゴンガスが入っていたりします。
また、特殊金属膜を挟んで断熱や遮熱性能を高めたものもあります(Low-Eガラス)。
そして、この複層ガラスが3枚になったもの、トリプルガラスも存在するのですから、窓も進化したものです。
「ゆきだるまのお家」は、樹脂サッシ+ Low-Eガラス
ゆきだるまのお家シリーズの標準仕様は、樹脂サッシ+Low-EガラスのERSTERS(LIXIL)です。
オプションで、トリプルガラスのERSTER X(LIXIL)に変更も可能です。
500㎜×1170㎜の縦滑り出し窓で、4~5万円くらいの追加かな~とのことでした。
でも結局はQ値が1.0以下になりましたので、結局はQ値が1.0以下になったので、標準のERSTER Sで変更しませんでした。
ポイントを外さなければ、ローコスト住宅でも高断熱
断熱材は、外側と内側で補い合うW断熱だから、それぞれの素材は費用を抑えられる。
断熱材で覆えない窓は、複層ガラス(Low-Eガラス)と樹脂サッシで、熱の出入りを予防する。
ローコストでも高断熱の家になると、私自身が理解して納得したのは、この二つが大きかったです。
※参考:「窓の教科書」YKK.ap、「資源エネルギー庁」経済産業省
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