ローコスト住宅で制約があるとはいえ、自宅を建てるなら、ぜひともやりたいことがありました。
それは、掃除のしやすい浴室を作る、です。
「ゆきだるまのお家」では、ユニットバスの設備は、最初からある程度の指定があります。
LIXILもしくはTOTOのシステムバスで、浴槽・シャワー・壁・床・蛇口・タオル掛け・棚・入口ドア・洗い場カウンター・・・全部セットになっているのです。
ちなみに、我が家ではLIXIL「アライズ」を選びましたが、もうひとつの選択肢、TOTO「サザナ」でも、同様です。
そんな状況でしたが、掃除の時短を狙って、入り口ドアと洗い場カウンターを変更しました。
オプションですので、追加費用もかかっています。
入居して、もう2年近くなります。
浴室の改造は、実際に、オプションとしてお金をかける価値はあったのか。
変更内容と感想をまとめました。
入口ドアは、折れ戸から開き戸に変更
折れ戸は、すぐカビる
LIXIL「アライズ」の標準装備は、「折れ戸」です。
こういうドアですね↓
安いし、場所を取らないのが利点です。
アパートやマンションでも多く採用されていますし、私も、ずっと長い間、折れ戸のある浴室を使ってきました。
この折れ戸ですが、その名の通り、折り重なる部分がとても大きい。
そこに水分が溜まり、そのままカビます。
2~4枚のドアを連結して、折り曲げる形状ですが、その繋いでいる部分も危ない。
ゴム製で、あっという間に、カビだらけです。
実体験として、折れ戸はカビやすいと痛感していましたので、それ以外のドアが欲しくなったのです。
引き戸は、左右のスペースと溝が難点
建替前の実家では、浴室が引き戸でした。
目の前にするとよくわかるのですが、引き戸は場所を取ります。
2枚のドアを互い違いに移動させるだけのスペースが必要なのです。
長方形の浴室で、幅が広い方の面に設置しなくてはいけません。
でも、我が家の浴室は、建物の奥ですので、入り口は狭い方の面です。
物理的に、引き戸は無理でした。
それから、ドアを互い違いに交差させるためのレールも鬼門です。
複数の溝があるんですよね。
これ、掃除の難所ポイントなのです(母の感想です)。
- ホコリと水分、シャンプーなどの泡、全部が溜まるから、定期的に汚れをかき出さないといけない。
- でも、狭い場所だから、スポンジが奥まで届かない。
これは、大変だ、と思いました。
開き戸は、省スペースで、掃除もしやすい
開き戸のある浴室は、今まで経験ありませんでした。
それで調べてみた範囲では、メリット&デメリットはコレです。
開きドアのメリット
- 折り重なる部分が少なく、早く乾く。
- 引き戸のようにレールがなく、床との接地面の掃除が楽。
- 狭いスペースでも設置できる。
開きドアのデメリット
- 前後にドアを開閉するので、浴室を使用中は、出入りしにくい。
- 開閉時に、ドアと壁にすき間ができるので、指はさみ事故のリスクがある。
- 折り戸に比べて、費用は割高。
開きドアを採用した理由
浴室使用時の出入りに関する不便や、指はさみリスクは、小さい子供や高齢者のいるご家庭で、特に注意が必要でしょう。
でも、我が家では、そのメンバーが加わる予定はありません。
未来のことはわかりませんけど、今はとにかくひとりなので、利便性を最優先しました。
つまり、掃除のしやすさと、オプション費用を天秤にかけて悩んだのです。
私の場合は、オプション費用が3万円(3万5千円から5千円割引してくれました)。
3万円と言えば、20代半ばで勤めていた職場のボーナスと同じ金額です。
ちなみに当時の労働時間は、今の2倍以上でした。
時給に直せば、高校生のバイトよりも安い給料で働いていたことも(たぶん)、もういい思い出です。
まあ、それは余談ですが、とにかく。
3万円くらいなら、自分の生活の利便性に投資しようと決めました。
これで掃除が簡単になるなら、安いものです。
洗い場のカウンターを撤去
浴室の改造について、もうひとつ工夫をしました。
洗い場のカウンターを撤去したのです。
開きドアを設置した件と、理由は同じです。
掃除の手間を省きたい、です。
ちなみに洗い場のカウンターとは、こういう場所です。
裏側や陰になった場所に汚れや湯垢が溜まるのです。
ヌルヌルしたり、カビの温床です。
一度ヌルヌルし始めたら、もう触りたくないです。
でも、毎日のように掃除しないと、即ヌルヌル化が始まるので、厄介ゾーンなんですよね。
「まる洗いカウンター」では、物足りない
カウンターの掃除問題については、LIXILも気がついていたようです。
LIXILアライズには、「まる洗いカウンター」という装備がついているのです。
こんな感じ↓
要するに、
カウンターの取り外しが簡単なので、掃除しやすい
と、いうわけです。
でも・・・です。
そもそも、カウンターの取り外しが面倒なのです。
小さい子供や高齢者の入浴には、何かちょっと置いておくカウンターが必要でしょう。
ところが自分では、洗面器も使わないのです。
カウンターは、いらない。
そう結論付けて、カウンターは撤去してもらいました。
藤城建設の担当設計士さんも、ショールームの販売員さんも、微妙な反応です。
正直なところ、あんまり賛同は得られませんでしたが、これは譲りませんでした。
標準仕様のシステムバスを改造するということで、追加料金も覚悟しましたが(必要だと言われた)、結局は費用は変わりませんでした。
この費用については、藤城建設とLIXILとの協議で、調整されたようです。
ちなみに、カウンターは撤去できましたが、設置用の金具は残りました。
これを外すには、壁1枚分のパネルから特注になるそうです。
ただし、尖っている部分もなく、シャワーで流せば、すっきりキレイなので、特に不満はないです。
開きドアの設置と、洗い場カウンターの撤去、成功でした
結論を言います。
掃除ストレスは、段違いに減りました!
開きドアにすることで、浴室と脱衣所の境目がシンプルになりました。
折れ戸に必要な水止めや、引き戸のレールがないからです。
すぐに乾くし、髪の毛やホコリは、掃除機の先で簡単に吸い取れます。
浴室側に開くドアですから、水滴は基本的に浴室の中に落ちます。
そして、その浴室床は、乾きやすい「キレイサーモフロア」というわけです。
洗い場カウンターについては、
撤去しようと思いついた自分を褒めたいレベルで、大成功です。
掃除の手間はもちろん減りました。
- 膝をついて、カウンターを取り外して、スポンジでこする。
- 中腰になって、シャワーで流す。
この作業がまるっと消えるのです。
はっきり言って、最高です!
そしてもうひとつ。
空間が広くなります。
大きいものを浴槽で洗うとき(家具とか)
普段シャワーを浴びるとき
カウンターひとつ分の空間が空いているだけで、態勢を変えることがすごく簡単になります。
お金に余裕がないからこそ、ローコスト住宅で家を建てました。
優先度の低い調度品やシステムは、今回はパスしています。
でも、浴室の改造・オプションは、追加料金の価値があった、と実感しています。
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