ローコスト住宅「ゆきだるまのお家」の打ち合わせ中、ちょっと驚いたのはトイレの床のことです。
私に提示されたプランでは、トイレの床は、廊下と同じフローリングだったのです。
振り返ってみると、今まで住んだどの家でも、トイレとその他の場所では、床の素材が違いました。
廊下やリビングがフローリング(あるいは畳)でも、トイレの床は、ビニール製のクッションフロアだったのです。
我が家「ゆきだるまのお家」でも、クッションフロアに変更は可能でしたが、それにはオプション料金が必要でした。
費用をかけても、フローリングからクッションフロアにするべきか。
トイレの床を選ぶときに気をつけるポイントと、床素材それぞれのメリット・デメリットを紹介します。
なおこれは、担当設計士さんや住宅設備のショールームなどに相談し、自分の判断基準にしたものです。
トイレの床材を選ぶポイント
トイレは、用途が限定されている場所ですよね。
床は排泄物や水分を含んだ汚物が触れても、掃除しやすいことが第一です。
- 水分・洗剤・アンモニアや酸(排泄物など)に強い
- 汚れが落ちやすい(掃除しやすい)
- 悪臭がつきにくい
この条件と費用の折り合いで、どこまで妥協するかが床材選びのポイントになりました。
トイレの床材:フローリング
フローリングのメリット
- 肌触りがさらりとして快適
- 廊下やリビングなどと同じで統一感が出る
- 追加費用がかからない(「ゆきだるまのお家」の場合)
トイレの床にフローリングを施工することは、昨今の新築住宅では、よくあることなんだそうです。
床材をまとめて発注できるし、作業工程も統一できるので、コスト削減にもつながりますからね。
ただ正直なところ、トイレにフローリング床を選択しても、決定的なメリットはないんですよね。
それよりも、デメリットに注意が必要なのです。
フローリングのデメリット
- 木材なので、水分や悪臭が染みこみやすい
- 洗剤や排泄物の刺激に弱い
- 短期間で変色や腐食するリスクがある
え、これってかなり重要じゃないですか。
ちょっとしたデメリットじゃなくて、深刻度はハイレベルです。
特に、立って用足しする家族がいれば、軽視できない事実です。
防水・防臭目的でワックスをかけたり、耐久性を高めたフローリングも選択肢ですが、これはそれなりにお金がかかります。
結論としては、フローリングの床は、本来はトイレには向かないです。
トイレの床材:クッションフロア
クッションフロアのメリット
- 表面がビニールなので、水分・洗剤・アンモニアが染みこまない
- 目地や溝がないので、掃除がしやすい
- 臭いも吸収しにくい
- 床材としては、とても安い
フローリング材に比べていかがでしょうか。
なぜクッションフロアを選択しないの?
そう聞かれたら返答に困るくらい、メリットのラインナップは強力です。
素材としてのクッションフロアは安いのに、どうして「ゆきだるまのお家」では追加料金がかかるのでしょうね?
答えを書いたメモを紛失してしまったのですが、こんな理由だったはずです。
- フローリング材は一括調達だが、クッションフロアは別発注になる
- クッションフロアの部分だけ、床の高さを微調整する必要がある
まあ、確かにひと手間かかることは理解できました。
そしてこの追加料金の他に、クッションフロアでデメリットと感じたのはこちらです。
クッションフロアのデメリット
- 見た目と質感が安っぽい
- 夏場は湿気が溜まり「ペタペタ」する
- 経年劣化が早く、数年で貼り替えが必要
フローリングも、短期間で変色や劣化の可能性はあります。
でも、住宅設備のショールームの説明によると、クッションフロアの方が劣化しやすい傾向なんだとか。
フローリングは、使用方法に気をつければ、そうそうすぐに変色・劣化はない。
クッションフロアは、気をつけて使用しても、多少適当に掃除しても、同じくらいの時期に貼り替え。
「おひとりさま」の家ですし、立ってトイレを使う人とは、お付き合いすることはないと思います(前夫でこりました)。
自分ひとりなら、便器の外側や床まで汚すってことは、まず起こらないです(泥酔したらわかりませんが)。
それなら見た目や使用感を優先しようかな(追加料金もないし)。
これが我が家のトイレで、床をフローリングにした理由です。
トイレの床材:タイル
我が家では検討しませんでしたが、トイレの床材として、かつてはタイルが一般的でしたよね。
古い洋館をリノベーションしたような喫茶店や、高齢者のお宅でよく見かけます。
タイルのメリット&デメリット
タイルのメリットと言えば、耐久性と耐水性でしょう。
水分やにおいが染みこまず、汚れを拭き取るのも楽です。
それにデザインの選択肢が無限大です。
古い家で見かけるような「玉砂利」タイプから、大理石調のタイルまで、予算が許せばいくらでも可能性が広がるのです。
そう、予算が許せばです。
結局のところ、タイルの最大のデメリットは、費用が高くなることです。
最新の「抗菌タイプ」のタイルを使おうものなら(かなり高価です)、ローコスト住宅がハイコスト住宅に変わってしまいます。
それに熱伝導率が優れているので、冬場に冷え切ってしまうのもマイナスポイントでしょうね。
寒いトイレは、ヒートショックから突然死のリスクもありますから、注意が必要です。
ちなみに私が相談に行っていたLIXILショールームでは、床暖房型のタイルもお勧めされました。
怖くて値段は聞いてないですけど。
トイレの床をフローリングにした感想は?
※我が家のトイレ
新居に入居して丸2年が経ちました。
人生初めての「トイレ床がフローリング」生活の感想は・・・。
可もなく、不可もなく。
目に見えるような変色や劣化はありません。
予想通り、女ひとり暮らしだと、目に見えて「床が汚れる」という事態がありません。
ラッキーなことに、お付き合いした相手も、座って用足ししてくれる人でした。
そうなると、見た目の快適さのメリットが大きくなります。
ペタペタするクッションフロアより、さらりとしたフローリング。
プリント柄の安っぽさが隠せないクッションフロアより、本当の木材の色合い(合板フローリングですけどね)。
小さな子供や、どうしても立って用を足したい殿方が家族にいないなら、トイレの床がフローリングでも問題はなさそうです。
トイレも含めて、建築会社の特徴を手っ取り早く知るなら、こちら。
コメントや体験談などお願いします
はじめまして、僕62歳独身平屋製作所で新築考えてます。よろしくお願いいたします
藤城建設寒いですかね。ちなみにストーブ一台で暖房予定です。
藤城建設、値段を考えるとすごく暖房効率はいいと思います。不満がないわけではないですが、今のとこ1階ストーブをつけて、2階のパネルヒーターを最低限でも大きな不便はないですね。