ローコスト住宅「ゆきだるまのお家」で建てた自宅は、総2階建ての延床面積26坪。
戸建住宅としては、こじんまりとしたサイズですね。
こんなミニハウスですが、1階に広い居間がほしい!とお願いしました。
その結果、完成した我が家の浴室と洗面台・洗濯機は、2階に集結することになったのです。
今回は、2階水回りの間取りについて、2年住んでみた感想、メリット・デメリットをまとめました。
なぜ、2階水回りに?
2階水回りの間取りを選択したのは、はっきり言って苦肉の策です。
自宅を建てるとき、工務店探しで優先したのは、まず断熱性能、そして次に設計・間取りの自由度でした。
なぜなら、土地が狭かったからです。
よく見かける30坪前後の2階建てプランは、とても収まりそうもない広さだったのです。
そんな状況でしたが、どうしても譲りたくない条件がありました。
- 居間は1階で、一部をドッグスペースにする
- ドッグスペースを除き、居間は15畳以上はほしい
本当は平屋に住みたかったのですが、土地の狭さで断念しています。
そこで、せめて生活の中心になる居間だけは、絶対に広くしたいと思っていたのでした。
これに対して、「ゆきだるまのお家(藤城建設)」から提案されたのが、これだったのです。
2階水回りの間取り(浴室・洗面台・脱衣所・洗濯機)
2階水回りって、いろいろ不安
トイレは別ですが、2階に水回りを集めた家に住んだことがありませんでした。
自分では思ってもみなかった提案に、正直なところ、不安はいろいろありました。
重量オーバーでは?
まずはこれです。
水関係と言えば、重いものばかりです(浴槽、洗濯機、洗面台・・・)。
それに、水そのものも重たい。
浴槽にお湯を張れば、数百キロ単位の重さですもの。
それを2階に設置することの、心理的な抵抗がありました。
重量問題については、藤城建設の設計士さんが丁寧に説明してくれて、一応は納得です。
家全体に被害が及ぶような地震でもない限り、構造計算では、2階に水回りがあっても問題なし。
ベッドや本、箪笥などでも、同じくらいの重量がかかる可能性があり、もちろんそれに耐えられる設計なのだから、と。
水漏れのリスクは?
1階の浴室・洗濯機置き場ならば、万が一水道管から水漏れしても、その下は地面です。
でも2階水回りならば、1階に流れ込んでくるかもしれません。
めまいがします。
そこで、サヤ管ヘッダーの水道管も検討しました。
サヤ管ヘッダー
サヤ管とは、水道管を樹脂製の素材で保護し、それをさらに管に通した状態です。
ヘッダーとは、給水の分岐管で、そこからタコ足のように各所へ水を送ることになります。
水道管が保護されること、漏水が起きても範囲が限定されること(破損個所とヘッダー間のみ)、水道管の更新施工が容易なことなど、様々な利点があります。
ただし、費用が高いのが難点です。
ゆきだるまのお家では、10万円以上の追加費用と説明を受け、結局は選択しませんでした。
小型の住宅ですし、そこまでの設備投資は、オーバースペックかなと思ったのです。
担当設計士さんによると、
- 1階で水漏れしても、すぐに気づかず、被害が大きくなる場合がある。
- 2階なら、少しの漏水でも気がつくので、むしろ被害は最小限になるのでは?
こんな話も、後押しになりました。
実際に暮らしてみた感想
メリット
※1階の間取り。水回りがないので、居間が最大限に広くできた。
居間を広く作れたこと
一番は、やっぱりこれです。
小型犬が3匹いて、居間で自由に過ごさせています。
部屋中を駆け回ったり、それぞれ好きな場所で居眠りしている様子をみると、こちらも穏やかな楽しい気持ちになります。
現在の居間は、キッチンを含めて全体で約20畳。
その内、ドッグスペースが3畳、システムキッチンの面積が2畳ほどですから、実質的には約15畳の広さです。
「おひとりさま」暮らしの気楽さで、ダイニングセットやソファーは置いてませんから、広々しています。
真ん中で大の字になると、犬たちが寄ってくるのが、毎日の楽しみなのです。
浴室や洗面台、洗濯機置き場など水回りを1階にしたら、10畳そこそこになるところでした。
プライベートな空間を守れる
浴室もそうですが、特に脱衣所と洗濯機置き場のことです。
洗濯を待つ汚れもの、洗剤やシャンプーなどのストック、干しているバスタオル。
人目には、あんまりさらしたくないです。
お客さんが来る1階とは、完全に別のフロアですから、「うっかり見ちゃった~」もあり得ません。
安心感が違いますね。
また一方で、お客さんが「気兼ねなくシャワーを使える」という一面もありました。
これは泊まりに来た友人の弁です。
人の気配から離れた場所なので、のびのびできた♪と話していましたっけ。
家事動線が便利
※2階の間取り。洗濯機置き場の横やフリースペースで、洗った衣類を干すことができます。
脱衣所に洗濯機を置いているのですが、引き戸を開けるとフリースペースにつながっています。
脱衣所にも物干しバ―がありますし(天井から吊るした)、フリースペースにも折り畳みの洗濯物干しを置くことができます。
洗濯機から出したら、すぐ干せる。
これは最高ですね。
1階に水回りを押し込んでいたら、洗濯物スペースは、とても確保できません。
となると、洗濯物を抱えて2階まで上がるわけですが、めまいがするほど億劫です。
洗濯機置き場とフリースペースが連結できたのは、大きなメリットでした。
デメリット
洗濯機の終了ブザーが聞こえない
私はカビが苦手です。
洗濯機の中もカビの危険地帯ですから、終了したら即、洗濯物を取り出したいです。
でも、2階水回りでは、洗濯機の終了ブザーが聞こえにくいのです。
台所で換気扇を回していたり、掃除機をかけていたら、全然気がつきませんね。
引っ越した当初は、こまめに様子を見に行ったり、時計を気にしていました。
ただまあ、慣れとは恐ろしいものです。
洗濯が終わっても、20~30分以内に気がつけばOKと自分で決めたので、最近は穏やかな気持ちで過ごしています。
夏は暑い
クーラーは、犬が過ごす1階居間にしかつけていません。
真夏には、2階はかなり暑くなります。
シャワーを浴びて、出てきた脱衣所もまた同じです。
ただ、今年の春先に温度計を購入したのですが、真夏の昼間でも30℃そこそこでした。
いつもシャワーを浴びる夜には、暑くても27度くらい。
今のところは、私にとっては、許容範囲です。
掃除は、つい後回し
洗濯は好きなので、2階に行くのが苦ではありません。
でも、掃除は面倒です。
掃除機を持って歩くのが億劫なんですよね。
というわけで、2階水回りの掃除はついつい後回しですが、これは「2階だから」というよりも、私の性格が影響しているかもしれません。
掃除や洗濯、入浴がそんなに好きでないなら、2階水回りにすることで、ますます億劫になる可能性が高いと思います。
思い当たるフシがご自身や家族にある場合、ちょっと注意が必要でしょうね。
2階水回りは、なかなか快適だった
設計段階では、2階に水回りを集めることは、全く乗り気ではありませんでした。
1階の居間を確保するために、「ものすごく大きな妥協をした」とさえ、実は思っていました。
ところが実際には、なかなか快適だったのです。
2階水回りを提案してくれた設計士さんに感謝していますし、プロの意見は大事なんだなあと実感しています。
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