家を建てたり、持ち家を持つというのは、かなり大きな決断です。
私の場合は、清水寺の舞台から飛び降りる
というよりも、転がり落ちたような感じですが、まあ後悔はしていません。
貯金は、10分の1以下になりましたが、仕方ないなって気持ちです。
でも家族持ちや子持ちの知り合いからは、申し合わせたようにこう言われました。
離婚して、おひとりさまになるのに、なんで?
いろいろリスク高くない?
家を建てたって、トータル費用で、賃貸より損じゃない?
じゃあ、どうして「決断」できたのかです。
と言っても答えはシンプルで、
賃貸アパートの方が、持ち家(戸建て)よりも、デメリットが大きいと感じたから、です。
自宅は投資目的の不動産ではないので、損得よりも、「やりたい暮らしが実現する」選択肢を選んだらこうなったというわけです。
賃貸アパートのデメリット
毎月の家賃が必要
賃貸は、収入が途絶えれば家を失う
節約目的の家計診断では、「まずは固定費を見直しなさい」と書かれた記事をよく見かけます。
固定費と言えば、水道光熱費、税金、そして家賃です。
水道光熱費はある程度加減できるし、税金は猶予や免除制度もあります。
でも、家賃はフォローなし。
払えなければ、アパートから退去です。
現在の日本で、自宅と住所を失うことは、生活するのに決定的な打撃です。
まず、なかなか仕事にありつけなくなります。
持ち家には、月々の家賃が必要ない
一方で持ち家は、どうでしょう。
住宅ローンを返済中なら、家賃と同様に支払い不能になれば、家を失います。
それは同じです。
ただし、住宅ローンについては、病気やケガで働けない場合の保障をつけることができます。
団体信用生命保険の全疾病就業不能保障などですね。
免責期間や諸条件、金利の上乗せはありますが、家賃が払えない→即退去よりは、安心感があります。
簡単にまとめると、住宅ローン専用の生命保険です。
返済中の契約者が亡くなったり、疾病や障害で働けなくなった時に、住宅ローンを代わりに返済してくれるわけです。
基本的には「高度な障害を負ったとき」が支払い条件ですが、「三大疾病(がん・脳卒中・急性心筋梗塞)」や「八大疾病特約(三大疾病に加えて、高血圧・糖尿病・慢性腎不全・肝硬変・慢性膵炎)」を保障内容に加える商品もあります。
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住宅ローンを完済していたり、現金で購入した持ち家でも、毎年の固定資産税は必要です。
でも多くの場合は、家賃と比べて微々たる金額です。
収入が途絶えても、とりあえず住むところは確保できるのが持ち家なのですね。
仕事を辞めることになっても、家はある
この安心感は大きいです。
ただし、持ち家であっても、マンションはちょっと事情が違います。
マンションは、「修繕金の積み立て」が必要な場合が多いです。
設備の整ったしっかりしたマンションなら、なおのことです。
戸建ての場合は、どの程度のメンテナンスを施すかは、住む人が自分で采配できます。
でもマンションは集合住宅ですから、ひとりだけ「いや、気にしないから」というわけにいかないのが難しいところです。
ペットを飼えない
賃貸アパートの場合は、なかなかペットと暮せません。
亀や金魚、小鳥くらいなら別ですが、犬・猫となるとOKな物件は珍しいです。
興味のない方には関係ない話ですが、犬好き・猫好きとなると死活問題です。
「ペット」とひとくくりにされますが、もはや家族ですからね。
賃貸アパートは、ペット可能な物件であっても、頭数や大きさの制限があることも多い。
制限がなかったとしても、鳴き声・吠え声に気を使います。
隣人に動物アレルギーがあれば、迷惑をかけること心配です。
これはマンションでも同様ですから、集合住宅は、ペットとの暮らしにはなかなか辛いのです。
それでも、固定費として家賃は必要です。
騒音問題がツライ
賃貸アパートの何が辛いかって、騒音がしんどいです。
壁越しに聞こえる生活音もそうですが、上の階の足音が気になります。
ドスドスと歩く大人の足音、ドタドタバタバタと走り回る子供の足音。
一旦神経に触ると、もうだめです。
まさにイライラ製造システムでした。
ということは、こちらも誰かに迷惑をかけているかもしれません。
猫ならまだしも、犬と暮そうと思ったら、犬にも我慢を強いることになるでしょう。
私にはいませんが、子どものいる知人も、本当に大変そうです。
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こんなデメリットより、大金を工面してでも、心安らかに暮らしたい。
それが、「おひとりさま」でも家を建てようと決めた理由でした。
戸建てか、マンションか、どっちがいい?
でもさ、女ひとりなら、マンションの方が気楽じゃない?
土地を買おうと思って相談に行ったとき、不動産屋さんに言われました。
確かにマンションは、メリットがたくさんあります。
まず交通の便が良いです。
札幌の場合は、地下鉄やJRの駅に近くなくても、たいていバス停が目の前です。
利用者が多く見込めるからでしょうね。
それに物件を選べば、セキュリティーも期待できます。
オートロックだったり、管理人さんが常駐していたり。
つけ加えると、1階に住まない限り、展望もいいです。
5階、6階以上の部屋ともなれば、蚊も来ません。
造りが良ければ、騒音問題も少ないでしょう。
ただし、決定的な問題があります。
しっかりした良いマンションは、価格が高い
札幌やその近郊なら、土地を買って、ローコスト住宅を建てるより、高くつく場合もあります。
その上、月々の修繕費も必要です。
修繕費は徴収されますが、災害時に被害を受けて、それをすぐ直せるかというと、そうでもありません。
集合住宅ですから、どの修理にいくら使うのかは、住民の合議で決まるからです。
それは、ちょっと不便かな。
もっとも私の場合は、
「犬の多頭飼いがOKのマンションは、ほとんどない(あっても超高額物件か、ボロボロの古物件)」
これが分かった時点で、早々にマンションは諦めました。
やりたい暮らしができないのに、大金を払えるほど、セレブじゃないのです。
戸建て住宅を新築するのは損なのか
戸建てを新築すると「損」
この主張は、ときどき耳にしますし、経済紙でも繰り返し話題になりますよね。
いろいろと理由は挙がりますが、よく見かけるのはこれです。
- 新築住宅は、住み始めた瞬間に中古住宅になり、それ以降は資産価値が下がるだけ。
- 設備は10年周期でリフォームが必要で、費用が掛かる。
- 住宅ローンを払い続けるうちに、資産価値はゼロに近づく。
- 売ろうと思っても、中古住宅だから安く買いたたかれる。
なるほど!
投資と考えると、あんまりうまみはないですね。
そうなんですけど、自宅は投資物件じゃないしって思うのです。
暮らしたい生活をする
仕事を失っても、とりあえず家はある
この価値を換算してないなぁ、と。
家賃と同額の住宅ローンで、人生の自由度が増えるなら、
オンナひとりでも、戸建て新築を手に入れる価値はあると思っています。
中古住宅の方が安くて良くない?
これも知人に言われましたが、そうでもないです。
中古住宅も状態が良ければ高いし、古い家は全面リフォームです。
30年以上前の戸建てとなると、断熱性能や耐震性もいまいちですし。
中古住宅も、費用の安い選択肢とは限らないです。
それで、選択したのは、「ローコスト住宅」で新築するでした。
結果論ですが、私が見つけた「犬3匹と暮せるいいマンション」より、しっかりリフォームした中古住宅より、ローコスト住宅の我が家は安く建ちました。
おひとりさまにも、ローコスト住宅を建てる選択肢は、アリでしたね。
ローコスト住宅って、どんな家?
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